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お知らせ

【論文】バイオバンクの次世代シークエンサー(NGS)を利用した研究論文が発表されました。(2021年7月)

Toxins (Basel). 2021 Jul 5;13(7):467. doi: 10.3390/toxins13070467.
Serodiagnosis and Bacterial Genome of Helicobacter pylori Infection

ヘリコバクター・ピロリ感染には、血清抗体価検査は簡便かつ高感度であることからよく利用されています。本研究では、抗体反応性の違いと細菌ゲノムの構成との関連を見出すことを目的とし、次世代シーケンスにより、反応性の異なる4系統の抗原のゲノム配列を決定しています。反応性の高い株の2つの抗原は高い遺伝子相同性を示し、反応性の低い抗原株では、ゲノム中のvacA遺伝子の周辺で逆位が起こっていることが示され、患者の抗体が示す反応性の低さは、細菌ゲノムの構造が寄与している可能性があるとしています。今後、H. pyloriの抗体価測定に用いる抗原の遺伝子変異が少ない菌株を用いることで、正確な血清診断が可能になると考えられます。

Snapshot of OKADAI BIOBANK