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実績と成果

岡大バイオバンクの生体試料や臨床情報は、大学・公的研究機関や民間企業で実施される研究開発に利用していただいています。提供された生体試料・臨床情報を用いた研究や、関連研究業績をご紹介します。

提供試料を用いた研究

課題番号 研究課題名と概要 対象疾患 実施機関 研究実施国*1 初回提供年月*2 進捗状況
OC24012 固形がんに対する免疫チェックポイント阻害治療の治療効果・有害事象関連因子の特定のための多機関共同研究 [ 概要 ] 肺癌 岡山大学病院 日本 2024年9月 実施中
OC24011 家族歴を有するバセドウ病の原因遺伝子の探索 [ 概要 ] 家族性バセドウ病 公的研究機関 日本 2024年8月 実施中
OC24008 間質性膀胱炎患者を対象とした免疫モニタリング研究 [ 概要 ] 間質性膀胱炎 岡山大学病院 日本 2024年7月 実施中
OC24007 TAPVC術後肺静脈狭窄予防法開発を目指すゲノム解析研究 [ 概要 ] 総肺静脈還流異常症 岡山大学病院 日本 2024年7月 実施中
OC24006 腫瘍性疾患における尿・血液の網羅的プロファイル解析 [ 概要 ] がん Blue Industries株式会社 日本 2024年8月 実施中
OC24005 上皮性卵巣癌の早期診断、化学療法抵抗性に対するバイオマーカーの探索 [ 概要 ] 卵巣癌 岡山大学病院 日本 2024年8月 実施中
OC24004 ANCA関連血管炎のバイオマーカー検出方法の比較研究 [ 概要 ] 抗好中球細胞質抗体陽性患者 株式会社医学生物学研究所 日本 2024年3月 実施中
OC24003 尿からの前立腺がんおよび膀胱がん検査方法の開発 [ 概要 ] 前立腺がんおよび膀胱がん 企業(製薬企業以外) 日本 2024年2月 実施中
OC24002 シェーグレン症候群に特異的な新規非翻訳長鎖RNAによる制御性T細胞の機能的変化の探索と解析 [ 概要 ] シェーグレン症候群 岡山大学 日本 2024年1月 実施中
OC24001 消化器癌における遺伝子変異・遺伝子制御変化に基づく個別化治療に関する後方視的研究 [ 概要 ] 大腸癌 岡山大学 日本 2024年2月 実施中
OC23011 尿からのすい臓がん検査方法の開発 [ 概要 ] すい臓がん 企業(製薬企業以外) 日本 2024年2月 実施中
OC23010 口腔癌における頸部リンパ節転移の新たな評価方法の構築 [ 概要 ] 口腔扁平上皮癌 岡山大学病院 日本 2023年7月 実施中
OC23008 間質性肺炎およびその急性増悪患者における血清および気管支肺胞洗浄液中のバイオマーカーの検討 [ 概要 ] 間質性肺炎およびその急性増悪 岡山大学 日本 2023年4月 実施中
OC23007 全身性エリテマトーデス、2型糖尿病におけるP140関連分子の役割についての検討 [ 概要 ] 全身性エリテマトーデス, 2型糖尿病, 腎移植ドナー Institut de science et d’ingénierie supramoléculaire (ISIS) フランス 2023年5月 実施中
OC23006 重症急性移植片対宿主病の発症抑制を目的としたテプレノン併用免疫抑制療法の開発 [ 概要 ] 同種造血幹細胞移植を受ける患者 岡山大学 日本 2023年3月 実施中
OC23005 肺癌の薬物療法におけるS100タンパク質などのDAMPsとその受容体発現の検討 [ 概要 ] 肺癌 岡山大学病院 日本 2023年3月 実施中
OC23004 背景の異なる慢性疼痛患者の血中HMGB1動態の 探索的研究 [ 概要 ] 慢性疼痛 岡山大学病院 日本 2023年2月 実施中
OC23003 血液中のマイクロRNAによるがん検出システムの検証研究 [ 概要 ] 膵胆がん、健康成人 企業(製薬企業以外) 日本 2023年2月 実施中
OC23002 がん患者の臨床検体を用いた治療効果および毒性に関する遺伝子のプロファイリング研究 [ 概要 ] 肺がん、肉腫、脳腫瘍、頭頚部腫瘍、乳がん、皮膚がん、泌尿器がん、婦人科がん 岡山大学病院 日本 2023年1月 実施中
OC23001 1分子計測リキッドバイオプシー技術を用いた膵臓癌スクリーニング検査の開発研究 [ 概要 ] 膵癌 コウソミル株式会社 日本 2023年2月 実施中
OC22019 Quartz-Seq2を用いたシングル核RNA-seqデータ取得及びデータ解析に関する共同研究 [ 概要 ] 非小細胞肺癌 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社、株式会社ナレッジパレット 日本 2023年4月 実施中
OC22018 YES1遺伝子が肺がん患者予後に与える影響に関する研究 [ 概要 ] 肺癌 岡山大学 日本 2022年12月 実施中
OC22017 膠原病患者の末梢血単核球に関する研究 [ 概要 ] 膠原病疾患 岡山大学病院 日本 2022年11月 実施中
OC22016 痒み病態における候補物質の機能解析 [ 概要 ] かゆみを伴う皮膚疾患 東北医科薬科大学 日本 2022年12月 実施中
OC22015 化学療法応答性を重視した膵癌治療プロトコールの有用性に関する前向き観察研究 [ 概要 ] 膵癌 岡山大学 日本 2022年9月 実施中
OC22014 免疫チェックポイント阻害剤使用中に皮膚科外来を受診し乾癬や水疱症と診断した患者 [ 概要 ] 免疫チェックポイント阻害剤使用中に乾癬と水疱症を生じた患者 公的研究機関 日本 2022年9月 終了
OC22013 代謝内分泌疾患患者の検体を用いた化合物の薬理評価 [ 概要 ] 代謝内分泌疾患 企業(製薬企業) 日本 2022年9月 実施中
OC22012 重症喘息患者の増悪予測因子に関する前向き観察研究 [ 概要 ] 気管支喘息 岡山大学 日本 2022年7月 終了
OC22011 バイオバンク保管検体の品質調査研究 [ 概要 ] 限定していない 慶應義塾大学医学部腫瘍センター 日本 2022年8月 終了
OC22010 妊娠糖尿病における耐糖能異常発症分子機構の解明 [ 概要 ] 耐糖能正常妊婦、耐糖能異常合併妊婦 岡山大学病院 日本 2022年5月 実施中
OC22009 びまん性肺疾患の検体を用いた探索的研究 [ 概要 ] びまん性肺疾患 杏林製薬株式会社 日本 2022年11月 実施中
OC22008 当院における肥満外科手術患者の臨床的特徴と脂肪細胞の組織学的検討 [ 概要 ] 高度肥満症 岡山大学病院 日本 2022年3月 実施中
OC22007 相同組み換え修復欠損に着目した希少がん子宮肉腫に対する薬剤選択分子マーカーの探索における後ろ向き研究 [ 概要 ] 子宮平滑筋肉腫 香川大学医学部附属病院 日本 2022年3月 実施中
OC22006 婦人科癌の発生と悪性進展に関わる機構の解明 [ 概要 ] 婦人科癌 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 日本 2022年3月 実施中
OC22003 ファロー四徴症患者の右室心筋の状態を反映するバイオマーカーの同定 [ 概要 ] ファロー四徴症 岡山大学病院 日本 2022年3月 実施中
OC22002 肺腫瘍、胸腺腫瘍患者の臨床検体(組織や血液など)を用いたゲノムプロファイリングに関する研究 [ 概要 ] 胸腺腫瘍 岡山大学 日本 2022年2月 実施中
OC22001 人工乳房に対する生体反応の組織像と長期臨床像との関連性についての観察研究 [ 概要 ] 組織拡張器(以下TE)/SBIによる一次あるいは二次二期乳房再建術を受けられた方 岡山大学病院 日本 2022年2月 終了
OC21017 バイオバンクのサンプルを用いた全身性強皮症のためのバイオマーカー研究プラン [ 概要 ] 全身性強皮症と、そのコントロールとなる健常人に近い方 ヤンセンファーマ株式会社 アメリカ合衆国 2022年2月 実施中
OC21016 自己免疫疾患におけるACE2の役割に関する研究 [ 概要 ] 膠原病 岡山大学病院 日本 2022年1月 終了
OC21015 長期保管血漿検体の品質評価法の確立に向けた研究 [ 概要 ] 呼吸器疾患 岡山大学 日本 2021年11月 終了
OC21014 膠原病疾患におけるサイトカイン・ケモカインの網羅的検討 [ 概要 ] 膠原病 北海道大学病院 日本 2021年11月 実施中
OC21013 がん患者検体(末梢血単核球、腫瘍浸潤リンパ球)を用いたシーズの薬効評価 [ 概要 ] 胃癌・肺癌 企業(製薬企業) 日本 2022年3月 実施中
OC21012 リンパ腫に対する薬剤応答性の検証 [ 概要 ] リンパ腫 協和キリン株式会社 日本 2021年11月 実施中
OC21011 EGFR/ALKチロシンキナーゼ阻害薬の有効性に対するバイオマーカーの検討 [ 概要 ] EGFR遺伝子/ALK融合遺伝子変異陽性非小細胞肺癌 岡山大学 日本 2021年8月 実施中
OC21010 大血管転位症の責任遺伝子の同定と発症機序の解明 [ 概要 ] 完全大血管転位症 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科  日本 2021年7月 実施中
OC21009 免疫チェックポイント阻害剤で発症する自己免疫性水疱症の遺伝子解析研究 [ 概要 ] 免疫チェックポイント阻害剤による治療をうけて水疱性類天疱瘡および類縁疾患 公的研究機関 日本 2021年6月 実施中
OC21008 尿中ナイアシン代謝物の包括的な解析 [ 概要 ] 対象疾患を限定しない(非IPF) 塩野義製薬株式会社 日本 2021年7月 終了
OC21007 OMICS解析による呼吸器疾患の病態メカニズムの解明 [ 概要 ] 呼吸器疾患 岡山大学 日本 2021年5月 実施中
OC21006 全自動遺伝子検出システムクリニカルPCR (cPCR)の性能評価 [ 概要 ] 非小細胞肺癌 企業(製薬企業以外) 日本 2021年5月 終了
OC21005 癌患者腫瘍組織および血液中のバイオマーカーの評価研究 [ 概要 ] 非小細胞肺癌 企業(製薬企業) 日本,アメリカ合衆国 2021年6月 終了
OC21003 血漿中細胞外RNA(ExRNA)プロファイルに基づく、新規がん診断補助人工知能(AI)の開発研究 [ 概要 ] 悪性腫瘍 企業(製薬企業以外) 日本 2021年3月 終了
OC21004 プラーク内ゲノムDNAと歯周病との関連ーショットガンメタゲノムによる解析ー [ 概要 ] 歯周病 岡山大学 日本 2021年2月 終了
OC21002 糖尿病性腎臓病及び慢性腎臓病患者の包括的腎臓病バイオバンクの強化と利活用 [ 概要 ] 慢性腎臓病、糖尿病、高血圧症 川崎医科大学 日本 2021年3月 実施中
OC21001 新型コロナウイルス感染症を含む呼吸器疾患に対する治療薬の開発に資するデータ連携基盤の構築 [ 概要 ] 新型コロナウイルス感染症の対照となる疾患 公的研究機関 日本 2021年3月 実施中
OC20014 膵癌治療における新規バイオマーカーの探索に関する研究 [ 概要 ] 膵癌 岡山大学 日本 2020年11月 実施中
OC20013 膵癌における耐糖能異常発症分子機構の解明と新規バイオマーカーの同定 [ 概要 ] 膵癌、膵性糖尿病 岡山大学 日本 2020年10月 終了
OC20012 FDA承認申請のためのODxTT上のALK融合遺伝子の分析性能及び臨床性能試験 [ 概要 ] 非小細胞肺癌 企業(製薬企業以外) アメリカ合衆国 2020年9月 中止
OC20011 欠損歯と遺伝子変異に関する研究 [ 概要 ] 先天性部分無歯症 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 日本 2020年6月 終了
OC20010 岡山大学病院バイオバンク検体を用いた既存シーズの発展と新規シーズの探索に基づいたがん免疫療法の開発 [ 概要 ] 新生物<腫瘍> 企業(製薬企業) 日本 2020年8月 終了
OC20009 生活習慣病における高トリグリセリド血症の意義 [ 概要 ] 脂質異常症 岡山大学 日本 2020年5月 実施中
OC20007 悪性腫瘍におけるHRG、DAMPsおよびその受容体の発現検討 [ 概要 ] 悪性腫瘍 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 日本 2020年7月 実施中
OC20005 早期肺がんの検出に利用可能なバイオマーカーの探索 [ 概要 ] 肺がん 公的研究機関 日本 2020年5月 終了
OC20002 間質性肺炎の原因・病態とNeuropeptide Y (NPY)に関する病態研究 [ 概要 ] 間質性肺炎 公的研究機関 日本 2020年3月 終了
OC20001 岡山大学病院バイオバンク収載の肝内胆管癌の臨床腫瘍検体における薬剤標的遺伝子変異の研究 [ 概要 ] 胆道癌 企業(製薬企業) 日本 2020年3月 終了
OC19010 悪性腫瘍ならびに肺疾患患者におけるDAMPs (damage-associated molecular patterns : 起炎性因子)とその受容体の発現検討 [ 概要 ] 悪性腫瘍および肺疾患 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 日本 2019年12月 実施中
OC19009 cytochrome P450の遺伝子多型によるタクロリムス血中濃度および薬物間相互作用への影響 [ 概要 ] 腎移植術後 岡山大学 日本 2020年3月 終了
OC19008 尿中代謝物によるがん検査の研究 [ 概要 ] 乳がん 企業(製薬企業以外) 日本 2020年2月 終了
OC19006 がん患者血漿由来試料を用いたバイオマーカーの検討 [ 概要 ] 膵臓がん、肝臓がん 企業(製薬企業以外) 日本 2019年9月 終了
OC19005 非小細胞肺癌患者における免疫チェックポイント阻害剤の有効性に対するバイオマーカーの検討 [ 概要 ] 肺がん 岡山大学 日本 2019年7月 実施中
OC19004 高安動脈炎患者における治療前後のサイトカイン産生変化の観察研究 [ 概要 ] 高安動脈炎 公的研究機関 日本 2019年3月 終了
OC19003 全身性エリテマトーデス患者を対象としたバイオマーカー研究 [ 概要 ] 全身性エリテマトーデス 企業(製薬企業) アメリカ合衆国 2019年3月 中止
OC19002 糖尿病腎症の臨床・病理組織学的予後因子および新規診断マーカー・治療ターゲットの探索 [ 概要 ] 糖尿病腎症 公的研究機関 日本 2019年1月 実施中
OC18010 膵癌における耐糖能異常発症分子機構の解明と新規バイオマーカーの同定 [ 概要 ] 膵癌、膵性糖尿病 岡山大学 日本 2019年1月 終了
OC18009 CYP3A5の発現に着目した肺がん治療の個別適正化に関する研究 [ 概要 ] 肺がん 岡山大学 日本 2018年12月 終了
OC18008 ネオベールシートを用いたティシュエキスパンダー・インプラントによる一次二期乳房再建術の安全性についての検討 [ 概要 ] 乳がん 公的研究機関 日本 2018年11月 中止
OC18007 乳房再建が周術期の炎症性サイトカインに及ぼす影響を検討する観察研究 [ 概要 ] 乳がん 岡山大学病院 日本 2018年11月 終了
OC18006 人工心肺を使用した心臓手術後における腎傷害マーカー測定による急性腎傷害発症予測に関する研究 [ 概要 ] 急性腎傷害 企業(製薬企業) 日本 2018年11月 終了
OC18005 ヒト腹部大動脈瘤での蛋白発現の研究 [ 概要 ] 腹部大動脈瘤 公的研究機関 日本 2018年12月 実施中
OC18004 人工呼吸器離脱の予測指標に関する研究 [ 概要 ] 人工呼吸器を装着された方 企業(製薬企業) 日本 2019年3月 終了
OC18003 抗PD-1抗体(及び抗PD-L1抗体)治療を受けたがん患者の血液成分解析 [ 概要 ] ニボルマブを治療を受けたがん患者 京都大学 日本 2018年10月 実施中
OC18002 エクソソームによる侵襲性歯周炎患者の病態解析 [ 概要 ] 侵襲性歯周炎 岡山大学 日本 2018年3月 実施中
OC18001 「新薬創出を加速する人工知能の開発」事業におけるomicsデータの解析研究 [ 概要 ] 肺がん 医薬基盤・健康・栄養研究所 日本 2018年3月 実施中
OC17010 がん患者由来試料を用いたバイオマーカー検討 [ 概要 ] がん 企業(製薬企業) 日本 2018年3月 終了
OC17009 体液中のmicroRNAを用いた歯周病の重症化予測診断の検討 [ 概要 ] 慢性歯周炎 岡山大学 日本 2017年12月 終了
OC17008 尿中糖鎖プロファイリングによるIgA腎症の診断法の開発 [ 概要 ] 対象健常人として登録された人 岡山大学 日本 2017年11月 実施中
OC17007 膵癌患者における血漿中KRAS遺伝子変異の検出と予後に関する検討 [ 概要 ] 膵癌、膵疾患 岡山大学病院 日本 2017年12月 終了
OC17005 炎症性腸疾患患者の腸管上皮組織サンプルを用いた病態基礎検討(標的分子変動の検証) [ 概要 ] 炎症性腸疾患 企業(製薬企業) 日本 2017年9月 終了
OC17003 悪性度の異なる非小細胞肺癌の種々の症例の血漿・腫瘍検体の解析 [ 概要 ] 肺癌 岡山大学 日本 2017年5月 実施中
OC17002 尿中代謝物によるがん検査の研究 [ 概要 ] 乳がん 企業(製薬企業以外) 日本 2017年9月 終了
OC16014 がんのバイオマーカー検討 [ 概要 ] がん 企業(製薬企業) 日本 2017年2月 終了
OC16013 喘息のバイオマーカーに関する探索的研究 [ 概要 ] 喘息 企業(製薬企業) 日本 2017年1月 終了
OC16012 生物嗅覚を用いたがん検出法の研究 [ 概要 ] 乳がん 企業(製薬企業以外) 日本 2017年1月 終了
OC16011 次世代シーケンサーを用いた疾患関連遺伝子変異解析の研究 [ 概要 ] 原発性肺癌 岡山大学 日本 2016年11月 終了
OC16008 人工心肺中のHMGB1/HRGバランスと抗HMGB1抗体による臓器保護の可能性の検討 [ 概要 ] 人工心肺使用心疾患 岡山大学病院 日本 2016年12月 中止
OC16007 EGFRチロシンキナーゼ阻害剤耐性に関連するバイオマーカーの探索的研究 [ 概要 ] 非扁平上皮非小細胞肺癌 企業(製薬企業) 日本 2016年11月 終了
OC16006 食品の免疫能向上作用評価試験 [ 概要 ] 肺癌、慢性閉塞性肺疾患 企業(製薬企業以外) 日本 2016年8月 終了
OC16005 岡山大学病院バイオバンク検体を使った癌関連分子の探索的研究 [ 概要 ] 肝細胞癌、膵臓癌、大腸癌 企業(製薬企業) 日本 2016年6月 終了
OC16004 鎖骨頭蓋異形成症における遺伝子変異の解析 [ 概要 ] 鎖骨頭蓋異形成症 岡山大学 日本 2016年5月 終了
OC16002 胸水中のREIC濃度測定方法の検討 [ 概要 ] 悪性胸膜中皮腫 企業(製薬企業) 日本 2016年2月 終了
OC15004 岡山大学病院バイオバンク検体を使った呼吸器疾患のバイオマーカーに関する探索的研究 [ 概要 ] 慢性閉塞性肺疾患 企業(製薬企業) 日本 2015年12月 終了

*1 研究を行っている場所を示しています。(提供先から委託されて海外で研究を実施していることもあります。)

*2 複数回提供している場合もあります。

関連研究業績

論文名 雑誌名 巻(号) ページ
概要
MicroRNA-34a-5p: A pivotal therapeutic target in gallbladder cancer Molecular Therapy Oncology 2024 - -
胆嚢癌の罹患率は世界的に増加傾向にあり、現在の全身化学療法では予後の延長が期待できない状況です。本研究では、KrasLSL-G12D/+; Trp53f/fマウスから作製した革新的なオルガノイドベースの胆嚢癌モデルを用いて、核酸を介した新規の胆嚢癌治療標的を同定しています。マウス胆嚢癌オルガノイドと切除されたヒト胆嚢癌検体の両方において、有意なmiRNA-34a-5pのダウンレギュレーションを同定し、3種類にヒト胆嚢癌細胞株において、miRNA-34a-5pの強制発現が細胞増殖を阻害し、G1期での細胞周期停止を誘導していることを明らかにしました。さらに、胆嚢がん細胞におけるmiRNA-34a-5p発現後に、細胞周期制御因子に関連する遺伝子セットが有意に濃縮され、また、マウス異種移植モデルにおいて局所注射されたmiRNA-34a-5p模倣体は、胆嚢がんの進行を有意に抑制しました。これらの結果は、miRNA-34a-5pの注入が胆嚢癌に対する有望な治療法であり、胆嚢癌のような有用な遺伝子操作マウスモデルを欠く癌に対して、オルガノイドベースのモデルが治療標的探索における強力な手法であるとしています。
Rhizoviticin is an alphaproteobacterial tailocin that mediates biocontrol of grapevine crown gall disease The ISME Journal 2024 18(1) -

自然界において細菌同士は養分や住処を競合しており、競争相手に打ち勝つ手段のひとつとして抗菌物質が使われます。特に、近縁種に対して作用するものはバクテリオシンと呼ばれ、これには低分子化合物の他に頭部を欠いたファージ(テイロシン)などが含まれます。農業では土壌に生息する植物病原菌が原因となる病害を抑制するための方法として微生物農薬が利用されます。これには、病原菌を抑える拮抗菌が利用されますが、本論文では、Allorhizobium vitisが原因となるブドウ根頭がんしゅ病を抑制できるA. vitis VAR03-1の拮抗作用が調査されました。その結果、本菌の生物防除活性の決定因子として、リゾビティシンと名付けられたテイロシンを報告しています。リゾビティシンはアルファプロテオバクテリア綱では初のテイロシン発見例であり、テイロシンの進化的ダイナミクスの理解を進めるとともに、リゾビティシンやその生産株を植物病害防除に利用するための科学的基盤を提供するものであるとしています。

Periostin secreted by cancer-associated fibroblasts promotes cancer progression and drug resistance in non-small cell lung cancer J Mol Med (Berl) 2023 Oct 13 -
本研究では、非小細胞肺癌(NSCLC)患者の外科的肺検体の癌部分と非癌部分から線維芽細胞を樹立し、NSCLC細胞に対する挙動の違いを評価した。正常線維芽細胞(NF)と癌関連線維芽細胞(CAF)間で発現の異なる遺伝子を調べるためにRNAシークエンシング解析を行い、様々な固形癌で過剰発現し、癌の進行を促進することが知られているペリオスチン(POSTN)の発現が、NFよりもCAFで有意に高いことを同定し、CAF由来のPOSTNがNSCLCの腫瘍増殖、遊走、EMT誘導、薬剤耐性に関与していることが示した。CAFから分泌されるPOSTNを標的とすることは、NSCLCの治療戦略として可能性がある。
Hydrophobicity and molecular mass-based separation method for autoantibody discovery from mammalian total cellular proteins Protein Sci 2023 e4771 -

血清自己抗体プロファイルは個人に固有で、自己免疫や腫瘍免疫のレベルや履歴を反映しており、自己抗体のバイオマーカーを同定することは、免疫関連疾患の免疫モニタリングシステムの開発にとって極めて重要です。本研究では、大規模な自己抗体探索のための実用的な方法を開発しました。本研究で用いられたTRIzolベースの全細胞タンパク質抽出、変性タンパク質の可溶化、逆相HPLC分離、SDS-PAGEを含むすべての手順は、再現性が高く、容易に拡張可能であり、この新しい二次元ゲル電気泳動システムを、大規模な自己抗体探索に適したプロテオミクスに基づく代替的方法であるとしています。

Chromatographic printed array strip (C-PAS) method for cultivar-specific identification of sweetpotato cultivars ‘Beniharuka’ and ‘Fukumurasaki’ Breed. Sci. 2023 - -

日本のサツマイモ品種は甘さと品質が高く、輸出量も急増していますが、海外への不法流出や無断栽培される事例も報告されています。そこで、本研究では迅速で正確な品種識別方法を開発しました。クロマトグラフィーペーパーによるDNAの検出法を用いて、「べにはるか」と「ふくむらさき」を正確に識別することができます。この方法はDNA増幅後、15分程度で結果が得られ、現場でのサツマイモの品種判別を容易にします。

An observational study of the impact of immediate breast reconstruction on perioperative inflammatory cytokines Surg Today. 2023 22 May 2023 -

本研究は、乳房再建手術を受ける患者において、術中の炎症性サイトカインが癌の増殖に関連しているかどうかを調べることを目的とし、乳房切除のみ、乳房切除とDIEPフラップ再建、乳房切除と組織膨張器再建を受ける患者120人を対象に、血液サンプルを採取し、血清中のIL-6およびVEGFを分析しました。結果として、IL-6は手術後に一時的に上昇しましたが、VEGFは変化しませんでした。結論として、IL-6の上昇は短期的であり、乳房再建手術が安全な処置であるとしています。

Etiology of recurrent cystitis in postmenopausal women based on vaginal microbiota and the role of Lactobacillus vaginal suppository Front. Microbiol. 2023 14 -

閉経後女性における再発性膀胱炎の病態とLactobacillusを含有した膣坐剤の役割について、膣細菌叢の観点から研究しました。39人の閉経後女性から採取された膣検体を次世代シークエンサーで解析し、反復性膀胱炎の膣細菌叢が通常の膀胱炎の膣細菌叢と異なることを明らかにしました。また、膣坐剤の投与は反復性性膀胱炎に関連する大腸菌などの病原菌の働きを抑制し、膣細菌叢を安定化させることで膀胱炎の発症を防いでいる可能性を発見しました。この研究は、再発性膀胱炎の病態、そして新たな予防法であるLactobacillus膣坐剤について、貴重な知見を提供しています。

Consistently low levels of histidine-rich glycoprotein as a new prognostic biomarker for sepsis: A multicenter prospective observational study PLoS One 2023 Mar 29;18(3):e0283426 -

敗血症患者のヒスチジンリッチグリコタンパク質(HRG)レベルは、生存者と比較して敗血症の最初の7日間において有意に低かったことがわかりました。また、HRGレベルが高いほど死亡リスクが低くなることもわかりました。HRGの死亡率予測能力は、他の単一バイオマーカーよりも優れている可能性がありことを示唆しています。

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IgA腎症(IgAN)は、世界的に慢性糸球体腎炎の主要な原因であり、T細胞の調節異常がIgANの病態に寄与していることが報告されています。本研究では、IgAN患者の血清中のTh1、Th2、Th17のサイトカインを幅広く測定し、IgAN患者の臨床パラメータや組織学的スコアと関連する重要なサイトカインを検索しています。15種類のサイトカインのうち、可溶性CD40L(sCD40L)とIL-31の濃度はIgAN患者で高く、推定糸球体濾過量(eGFR)が高いこと、尿蛋白/クレアチニン比(UPCR)が低いこと、尿細管間質病変(IgANの初期段階である)が軽いことと大きく関連し、IgANの初期段階における血清sCD40LとIL-31の重要性と血清sCD40LはIgANの炎症開始のマーカーとなる可能性を示しています。

Multiple cancer type classification by small RNA expression profiles with plasma samples from multiple facilities Cancer Sci. 2022 113(6) 2144-2166

液体生検は低侵襲で複数のがんを検出しやすく、miRNAを使ったがん検出の研究が進行しています。8種類のがんと健康なコントロールを20施設から集め、2,475がんサンプルと496健康サンプルを評価しました。

Persistent alteration of the skin microbiome in patients with skin rash after receiving EGFR inhibitor treatment Exp Dermatol 2022 Dec 13 -

EGFR 阻害剤(EGFRI)投与による皮疹の発症機序は、未だ不明であるが、最近の研究により、皮膚のディスバイオシスと皮膚炎症性疾患との関連性が明らかにされています。本研究では、EGFRI誘発皮疹と皮膚ディスバイオーシスが関連するかどうかを検討することを目的としています。重症発疹患者の皮膚マイクロバイオームの構成は、健常対照者のそれと有意に異なっており、1年以上にわたるEGFRIの投与中、皮膚常在菌の異常はベースラインに戻らなかった。これらの縦断的な観察から、皮膚のディスバイオーシスが皮疹の発症と関連していることが示唆されました。

Immunomodulatory Effects of Radon Inhalation on Lipopolysaccharide-Induced Inflammation in Mice Int J Environ Res Public Health 2022 19(17) 10632

ラドン治療の代表的な適応症は、関節リウマチ(RA)などの自己免疫疾患である。ラドン吸入がTh1およびTh2免疫応答を活性化することによりTh17免疫応答を抑制することを報告されてるが、ラドン吸入が活性化したTh1およびTh17免疫応答にどのような影響を与えるかについての報告はなく、本研究では、リポ多糖(LPS)誘発の炎症反応に対するラドン吸入の影響を、関連サイトカインの発現と抗酸化機能に着目して検討しています。

Analysis of real-world data and a mouse model indicates that pirfenidone causes pellagra ERJ Open Res 2022 - -

Pirfenidone(PFD)は特発性肺線維症(IPF)患者に広く使用され、吐き気や光線過敏症などの副作用がよく知られています。本研究では、PFD関連症状はペラグラ(ナイアシン欠乏症)と類似しており、マウスモデルでペラグラに関連した吐き気と光線過敏症を引き起こし、それがニコチンアミドN-メチルトランスフェラーゼの作用によって媒介されている可能性があることが示されました。

Role of TLR4 signaling on Porphyromonas gingivalis LPS-induced cardiac dysfunction in mice PLoS One 2022 Jun 1 17(6)

口腔感染症、特に歯周炎は、心血管疾患のリスク因子として確立されているが、その分子機構は未だ解明されていません。本研究では、Porphyromonas gingivalis 由来のリポポリサッカライド(PG-LPS)がマウスの心機能に及ぼす影響を調べ、その背後にあるメカニズムを解明しています。PG-LPS投与マウスの心機能障害は、TLR4-NADPHオキシダーゼ(NOX)4シグナルの活性化が関与していると考えられ、歯周炎患者の心血管疾患の治療における新たな治療標的となる可能性を示しています。

Laminin 511-E8 Fragment Offers Superior Adhesion Properties for Gastric Cancer Cells Compared with Full-Length Laminin 511 Curr. Issues Mol. Biol. 2022 44 (4) -

本研究は、ラミニン511-E8フラグメントが、全長のラミニン511よりも胃がん細胞の接着、形態、増殖に大きな影響を与えることを明らかにし、laminin 511-E8 fragment は、腫瘍の浸潤・転移における胃がん細胞と細胞外マトリックスの相互作用を調べるのに適していることを示しています。さらに、laminin 511-E8 fragment による胃がん細胞の接着促進には、Cdc42 が関与していることを示唆しています。

Mechanisms of action of radon therapy on cytokine levels in normal mice and rheumatoid arthritis mouse model JCBN 2022 70(2) 154-159

ラドン治療の代表的な適応症は関節リウマチである。ラドン吸入がTh1、Th2、Th17の免疫バランスに影響を与えることを報告した研究はこれまでになく、本研究ではラドン吸入後のサイトカインの変化を調べた。ラドンを4週間吸入することで、Th1、Th2、Th17の免疫応答が活性化されることが示され、脾臓のスーパーオキシドジスムターゼ活性が減少し、カタラーゼ活性が増加した。これらの結果は、酸化ストレスのアンバランスが免疫反応の活性化に寄与し、ラドン吸入が免疫調節機能を有することを示唆しています。

Circulating GPIHBP1 levels and microvascular complications in patients with type 2 diabetes: A cross-sectional study J Clin Lipidol. 2022 19-Jan S1933-2874(22)00021-6

GPIHBP1(グリコシルフォスファチジルイノシトールアンカー型高密度リポタンパク質結合タンパク質1)変異は重度の高トリグリセリド血症を引き起こすこと、冠動脈疾患患者では血清GPIHBP1レベルがわずかに高いことが示されていますが、2型糖尿病(T2DM)におけるGPIHBP1の役割は不明なままです。本研究では、T2DMにおける循環血中GPIHBP1濃度と微小血管合併症の有病率との関連を検討し、GPIHBP1値の上昇は、T2DMにおける微小血管合併症と関連しており、その進行の予測に役立つとしています。

Identification of targetable kinases in idiopathic pulmonary fibrosis Respir Res 2022 7;23(1):20 -

本研究では、特発性肺線維症(IPF)の治療標的を同定するために、次世代シーケンサーを用いて612のキナーゼコード遺伝子およびがん関連遺伝子の発現を解析しています。DCLK1 と STK33 が IPF の分子標的治療薬の候補となりうること、さらに、PDK4、ERBB4、PIM2、SYKもIPFの個別化治療標的として役立つ可能性があることが示唆されています。

Blocking EP4 downregulates tumor metabolism and synergizes with anti-PD-1 therapy to activate natural killer cells in a lung adenocarcinoma model International Immunology 2022 - -

プロスタグランジンE2(PGE2)は、シクロオキシゲナーゼ経路の産物で、腫瘍とその周囲の間質細胞で産生されます。PGE2は、腫瘍の進行を促進し、血管新生を促進し、抗腫瘍反応を抑制し、PGE2 の合成を薬理学的に阻害すると、in vivo での腫瘍の発生と成長が抑制されることが示されています。本研究では、Ptgs2欠損の3LL肺腺癌細胞株が、ナチュラルキラー細胞の活性化、多形核白血球-骨髄由来抑制細胞および腫瘍関連マクロファージの集団の減少を通じて、in vivoでの成長を抑制することを実証した。

Whole Exome-Sequencing of Pooled Genomic DNA Samples to Detect Quantitative Trait Loci in Esotropia and Exotropia of Strabismus in Japanese Life 2022 12(1) 41

内斜視と外斜視が共通の遺伝的背景を持つかどうかは、まだ議論の余地があり、本研究では、二倍体植物用の量的形質座位(QTL)-シーケンスパイプラインを用いて、プールされた個体のゲノムDNAの全エクソームシークエンスにおいて斜視の感受性座位をスクリーニングしました。内斜視・正常群では12,242個、外斜視・正常群では12,108個のSNPが残存し、各染色体上のΔ(SNP index)プロットのパターンは、内斜視・正常群と外斜視・正常群とで異なることが示されました。

Retroperitoneal leiomyosarcoma in a female patient with a germline splicing variant RAD51D c.904-2A > T: a case report Hered Cancer Clin Pract. 2021 - -

RAD51D (RAD51 paralog D) は、原発性卵巣癌や乳癌の中間的な癌感受性遺伝子である。子宮肉腫などの婦人科系非上皮性腫瘍は、BRCA障害などのゲノム不安定性と関連しているが、RAD51Dの変異と肉腫発症リスクとの関係については明確なエビデンスはありません。本研究では RAD51Dの新規生殖細胞系列スプライシングバリアントを有する女性患者の腹膜に発生した平滑筋肉腫の症例を、このバリアントの病原性と肉腫の病因および/または発生のリスクへの関与の可能性を示す証拠として発表しています。生殖細胞系列のRAD51Dスプライシングバリアントを有する平滑筋肉腫であり、正常な転写の障害と機能的タンパク質産生の喪失と推定される計算論的予測に基づいてその病原性を解明した最初のケースレポートであるとしています。

Plasma KRAS mutations predict the early recurrence after surgical resection of pancreatic cancer Cancer Biol Ther . 2021 Oct 10 1-7

本研究では、外科的切除や化学療法後の膵管腺癌(PDAC)の進行予測におけるリキッドバイオプシーの有用性を評価することを目的としています。外科的切除を受けた12例(36%)の血漿検体でKRAS変異が同定された。血漿中にKRAS変異を有する患者は、無病生存期間(DFS)および全生存期間が有意に短かったが、化学療法を受けた12人(31%)が血漿KRAS遺伝子変異陽性で、血漿KRAS遺伝子変異と無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)との間に実証的な関係は認められませんでした。PDAC患者において、血漿中のKRAS遺伝子変異の検出は、外科的切除後の早期再発を独立して予測することが証明されたが、化学療法後のPFSとは相関がないとしています。

Triple therapy with osimertinib, bevacizumab and cetuximab in EGFR‑mutant lung cancer with HIF‑1α/TGF‑α expression Oncol. Lett. 2021 - -

第三世代の上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤であるオシメルチニブは、EGFR T790Mを保有する肺がん患者に対する標準治療法ですが、獲得耐性が不可避です。また、オシメルチニブとベバシズマブの併用療法は、オシメルチニブ単独療法と比較して優れた無増悪生存期間を示さないことが明らかにされました。本研究では、初期腫瘍体積の異なる異種移植腫瘍において、オシメルチニブ、ベバシズマブ、セツキシマブの3剤併用療法の効果を検証することを目的としています。大型異種移植モデルにおいては、オシメルチニブ単独およびベバシズマブとの併用療法と比較して、3剤併用療法は腫瘍の成長を最も抑制する効果をもたらし、EGFR 変異と HIF-1α/TGF-α を有する肺がん患者を対象とした3剤併用療法の臨床試験が必要であるとしています。

Serodiagnosis and Bacterial Genome of Helicobacter pylori Infection toxins 2021 13(7) -

ヘリコバクター・ピロリ感染には、血清抗体価検査は簡便かつ高感度であることからよく利用されています。本研究では、抗体反応性の違いと細菌ゲノムの構成との関連を見出すことを目的とし、次世代シーケンスにより、反応性の異なる4系統の抗原のゲノム配列を決定しています。反応性の高い株の2つの抗原は高い遺伝子相同性を示し、反応性の低い抗原株では、ゲノム中のvacA遺伝子の周辺で逆位が起こっていることが示され、患者の抗体が示す反応性の低さは、細菌ゲノムの構造が寄与している可能性があるとしています。今後、H. pyloriの抗体価測定に用いる抗原の遺伝子変異が少ない菌株を用いることで、正確な血清診断が可能になると考えられます。

Blood concentrations of tacrolimus upon conversion from rabeprazole to vonoprazan in renal transplant recipients: correlation with cytochrome P450 gene polymorphisms Drug Metab Pharmacokinet. 2021 - -

本研究では、ラベプラゾールからフォノプラザンに変更した腎移植患者52名のレトロスペクティブ分析により、フォノプラザンのタクロリムスの血中濃度への影響を評価しています。最も感受性が高いと予測されるグループにおいても、フォノプラザンへの変更によるタクロリムスのトラフ値の上昇はほとんど認められず、フォノプラザンとタクロリムスの併用の安全性を支持するものであるとしています。

Best practices for the extraction of genomic DNA from formalin-fixed paraffin-embedded tumor tissue for cancer genomic profiling tests Pathol Int. 2021 Mar 3 -

DNAの質と量はシーケンスの結果に大きく影響するため、臨床のがんゲノムプロファイリングテストでは十分な量の高品質DNAを準備することが重要です。本研究では、膵臓がん、肺がん、大腸がんのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍組織から、がんゲノムDNAを抽出するためのベストプラクティスを検討しています。10μm厚のFFPE試料から抽出したがんゲノムDNAの品質は、4μm厚のFFPE試料から抽出したものと比較して著しく向上しており、10μm厚のFFPE試料が臨床がんゲノムプロファイリング検査に適していることが示唆され、必要なスライド枚数を算出するための早見表を作成しています。

Laminin-411 and -511 Modulate the Proliferation, Adhesion, and Morphology of Gastric Cancer Cells Cell Biochem. Biophys 2021 - -

細胞外マトリックス糖タンパク質の一種であるラミニンは、組織基底膜の主要成分であり、細胞の固定、生存、増殖、移動、組織化、特殊化などの細胞応答を制御する重要な分子です。ラミニンは、α鎖、β鎖、γ鎖の3本の非同型の鎖から構成されており、ラミニンアイソフォームの発現や分布は臓器や組織によって異なるため、人体内の細胞の特異的な挙動は、ラミニンの機能的多様性に影響されると考えられています。本研究では、Ln511 と Ln411 という 2 種類のラミニンアイソフォームに着目し、胃がん細胞の増殖、接着、形態をそれぞれ異なる方法でダイナミックに調節すること、Ln511 は胃がん細胞への親和性が高く静的な挙動を促すが、Ln411 は一部の細胞株に対して動的な性質を与えることを明らかにしています。

Microbiome Composition Comparison in Oral and Atherosclerotic Plaque From Patients With and Without Periodontitis Odontology. 2021 109 (1) 239 - 249

歯周炎と動脈硬化の因果関係については、決定的な証拠はく、本研究では、歯周炎の有無にかかわらず、動脈硬化患者の口腔内と粥状プラークのマイクロバイオームを調べ、粥状プラーク形成における口腔内細菌の役割を検討しています。歯肉ポケットのマイクロバイオームパターンは、歯周炎の有無によって違いが見られたが、舌表面のそれは比較的類似しており、アテローム性プラークのマイクロバイオームパターンは、舌表面や歯肉ポケットのものとは全く異なり、口腔内細菌はほとんど検出されなかった。しかし、歯周炎の有無によって、アテローム性プラークのマイクロバイオームパターンは異なっていた。これらの結果は、口腔内細菌が直接的に粥状プラークの形成に影響を及ぼしていないことを示唆しているとしています。

Liquid biopsy for patients with IBD-associated neoplasia BMC Cancer 2020 - -

炎症性腸疾患(IBD)関連新生物の内視鏡診断では、炎症のために診断が困難な場合があり、感度の高い腫瘍バイオマーカーもありません。本研究では、リキッドバイオプシーを応用した新しい診断法の開発を目指し、腫瘍組織と非腫瘍組織について、次世代シーケンサーを用いて48のがん関連遺伝子を解析し、同時に、循環腫瘍DNA(ctDNA)をデジタルPCRで解析して標的遺伝子の変異を調べています。対象の10人中7人(70%)の腫瘍組織サンプルが変異陽性であり、これら7名の患者の血液中にも同じ変異が検出されが、残りの3名の患者の血液からは、変異が検出されませんでした。血中リキッドバイオプシーは、IBD関連新生物の非侵襲的診断のための新しい方法となるとしています。

Heterogeneous distribution of Fusobacterium nucleatum in the progression of colorectal cancer J Gastroenterol Hepatol . 2020 - -

口腔細菌のFusobacterium nucleatum(Fn)は大腸がん(CRC)の増殖に関与し、患者の予後や管理のためのバイオマーカーとして注目されている。しかし、CRCにおけるFnの生態や腫瘍内の分布は不明です。本研究では、大腸新生物200例(腺腫118例、癌82例)とマッチさせた隣接正常粘膜149例におけるFnとKRASおよびBRAFの状態、および46の手術検体について、がん組織の「表層」と「深層」、およびマッチさせた正常粘膜の分化状態を解析し、これらの検体ではKi-67指数も評価ています。FnはCRCの増殖能と関連するため、Fnの腫瘍内不均一性はバイオマーカーとして使用する上で重要である。

Detection of epidermal growth factor receptor mutations in exhaled breath condensate using droplet digital polymerase chain reaction Oncology Letters 2020 - -

上皮成長因子受容体(EGFR)の変異を含む特定の発がん性ドライバー変異の検出は、進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療戦略を決定するために不可欠です。本研究では、液滴デジタルPCR(ddPCR)をもちいた呼気凝縮液(EBC)からのEGFR変異の検出の実現可能性を評価してます。EBC-ddPCRは低侵襲で再現性のある方法であり、血液や組織の採取が困難な患者におけるEGFR検査の補完的方法となる可能性があるとしています。

Panel‑based next‑generation sequencing facilitates the characterization of childhood acute myeloid leukemia in clinical settings Biomed. Rep. 2020 - -

小児AMLの予後はここ数十年で改善されてきましたが、死亡率は30~40%と、他の多くの小児がんを引き離しています。このことから特定の遺伝子変化を有するAML細胞を選択的に標的とする新薬が治療計画に組み込まれることが求められていますが、成人AML患者と小児AML患者では遺伝子変異に大きな違いがあります。本研究では、27人の小児AML患者の診断、寛解、再発(ある場合)のマッチングサンプルについて、がん関連遺伝子の次世代シーケンサーを実施しました。小児AMLの遺伝的背景を決定し、治療効果の予測や標的となりうる遺伝子変化の検出を改善するのに有用であると考えられ、小児AMLの精密治療という患者志向の戦略を実現できるとしています。

Inhibition of interleukin-6 signaling attenuates aortitis, left ventricular hypertrophy and arthritis in interleukin-1 receptor antagonist deficient mice Clin Sci (Lond) . 2020 134(20) 2771-2787

本研究では、IL-6受容体抗体であるMR16-1によるInterleukin(IL)-6シグナルの阻害が、IL-1受容体アンタゴニスト欠損(IL-1RA KO)マウスの大動脈炎、心肥大および関節炎を抑制するかどうかを検討しています。MR16-1 は、IL-1RA KO マウスの関節炎の発症と重症度を用量依存的に抑制し、IL-6シグナルを遮断することにより、大動脈炎、左心室肥大、関節炎を抑制する効果が期待されるとしています。

Prognostic value of OCT4A and SPP1C transcript variant co-expression in early-stage lung adenocarcinoma BMC Cancer 2020 521 -

Octamer-binding transcription factor 4A (OCT4A)は、細胞の多能性・再プログラムに必須であると考えられているが、、体細胞や腫瘍組織におけるOCT4の機能はほとんど不明です。本研究では、OCT4と分泌型リン酸化タンパク質1(SPP1)が、非常に侵攻性の高いヒト乳癌、子宮内膜癌、肺腺癌細胞株で共発現しているが、中皮腫瘍細胞株では発現していないことを見いだし、この共発現が癌の攻撃性と相関している可能性があり、OCT4A/SPP1C軸は、肺腺癌の早期高リスク患者の同定に役立つとしています。

Prediction of the prognosis of advanced hepatocellular carcinoma by TERT promoter mutations in circulating tumor DNA J. Gastroenterol. Hepatol. 2020 - -

ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)プロモーター変異は、肝細胞癌(HCC)患者において最も多く見られる変異です。本研究では、進行した肝細胞癌患者の血漿循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いてこの変異を検出し、その臨床的有用性を明らかにしています。ctDNAにおけるTERTプロモーター変異は、短い生存期間と関連しており、進行したHCC患者の予後を予測するための貴重なバイオマーカーとなる可能性があるとしています。

Relationship of Salivary Microbiome with the Worsening of the Periodontal Health Status in Young Adults: A 3-Year Cohort Study Int. J. Environ. Res. Public Health 2020 17 (5) 1764

本研究では、日本の若年成人の歯周健康状態の悪化に対する唾液マイクロバイオームの影響を調査しています。69名の学生から無刺激唾液サンプルを無作為に採取し、追跡調査時にマイクロバイオーム解析を行い、16S rRNAメタゲノム配列決定により、唾液中のマイクロバイオームを評価しました。日本人の若年成人において、歯周健康状態の悪化は、唾液中マイクロバイオームの群集の種類や多様性ではなく、いくつかの生物種と関連することが示唆されました。

Human Telomerase Reverse Transcriptase Gene Promoter Mutation in Serum of Patients with Hepatocellular Carcinoma. Oncology 2020 Mar 5 1-7

ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)遺伝子プロモーターの変異は、肝細胞癌(HCC)で報告されているが、対象領域のGC含有量が高いため、液体生検におけるこれらの変異の解析は技術的に困難でした。本研究では、肝細胞癌患者の血清から採取した循環無細胞DNA(cfDNA)中に同定されたhTERTプロモーター変異の実現可能性と予後判定価値を評価しています。hTERTプロモーター-124 bp G>A変異が、外科的切除を受けたHCC患者の69%の血清中に観察され、HCCにおける疾患進行の独立した予測因子でるとしています。

DV200 Index for Assessing RNA Integrity in Next-Generation Sequencing Biomed Res Int. 2020 2020 9349132

生体サンプルの品質が悪いと、次世代シーケンサー(NGS)の解析が不正確になるため、サンプルの完全性を正確に評価する方法が必要とされています。本研究では、RINeとDV200のRNA品質指標を比較し、NGS解析に最適なRNA指標を決定しています。DV200でRNAサンプルを用いて作製したNGSライブラリーは、RINeで作製したライブラリーに比べて、高い感度と特異性を示し、DV200は、特に低品質のRNAに対して、入力あたりの第1NGSライブラリー産物の量をより一貫して評価できるため、RINeよりも優れていることが示唆されています。

Evaluation of Local Recurrence of Pancreatic Cancer by KRAS Mutation Analysis Using Washes from Endoscopic Ultrasound-Guided Fine-Needle Aspiration. Dig Dis Sci. 2020 - -

十分な検体採取が困難なため、膵臓癌の再発診断における超音波内視鏡下穿刺(EUS-FNA)の感度は低く、本研究では、EUS-FNA洗浄液を用いた高感度KRAS遺伝子変異解析の癌再発検出の有効性を検討しています。dPCRを用いた針洗浄試料のKRAS変異解析は、膵臓癌の局所再発診断のための新しい方法論であり、1回の洗針検体によるdPCRの診断能力は、複数回の検体採取による病理診断と同等であったとしています。

Serum microRNAs and chronic periodontitis: A case-control study. Arch Oral Biol. 2019 May;101 57-63

歯周炎と歯周組織における特定のマイクロRNA(miRNA)の発現率との間には関連がありますが、歯周炎とヒト血清中のmiRNA量との関連は不明であす。本研究では、慢性歯周炎患者を対象とした症例対照研究を行い、血清中のmiRNA量を調査しています。歯周炎のない健康な患者30名と慢性歯周炎患者30名を登録し、マイクロアレイとリアルタイムPCRを用いて比較したところ、Hsa-miR-664a-3p、 hsa-miR-501-5p、 hsa-miR-21-3p は、慢性歯周炎の血清バイオマーカー候補であることが示されました。

YES1 activation induces acquired resistance to neratinib in HER2-amplified breast and lung cancers. Cancer Sci. 2019 - -

ネラチニブは不可逆的な汎HERチロシンキナーゼ阻害剤であり、HER2陽性乳がんに対する有効な薬剤としてFDAに承認されていますが、これら分子標的薬に対する各種がんの後天性耐性の出現は不可避です。本研究では、HER2増幅乳がんおよび肺がん細胞株から、様々なタイプのネラチニブ耐性細胞株を樹立し、これらの耐性出現のメカニズムを解析しました。SRCファミリーの一員であるYES1がHER2標的薬に対する耐性の出現に重要な役割を果たし、ダサチニブがネラチニブに対する獲得耐性を克服することを示しています。

EGFR-TKI acquired resistance in lung cancers harboring EGFR mutations in immunocompetent C57BL/6J mice Lung Cancer 2019 - -

上皮成長因子受容体(EGFR)変異を有する肺癌は、必然的にEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)に対して耐性を獲得します。本研究では、癌の深部寛解を達成するために、臨床に適した肺癌モデルマウスの確立を目指しています。これらのEGFR変異を有する肺癌モデルマウスは、薬剤耐性機構と腫瘍微小環境の役割を研究するのに適しており、肺癌の次世代治療戦略を開発するために、これらのマウスモデルを用いたさらなる研究が必要であるとしています。

Activation of AXL as a Preclinical Acquired Resistance Mechanism Against Osimertinib Treatment in EGFR-Mutant Non-Small Cell Lung Cancer Cells. Mol Cancer Res. 2019 17 (2) 499-507

オシメルチニブ(AZD9291)は、EGFR変異型進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者の一次治療において、標準的なEGFRチロシンキナーゼ阻害剤よりも優れた有効性を有しますが、薬剤耐性を獲得するため獲得耐性を克服する新たな治療戦略が必要とされています。本研究では、EGFR変異型NSCLCの細胞株から後天的にオシメルチニブ耐性細胞株を実験的に樹立し、獲得耐性機構を明らかにしました。チロシンキナーゼ受容体AXLがオシメルチニブに対する獲得耐性を克服するための治療標的で、オシメルチニブとカボザンチニブの併用はオシメルチニブ耐性を克服するための重要な治療法となる可能性があるとしています。

Berberine improved experimental chronic colitis by regulating interferon-γ- and IL-17A-producing lamina propria CD4+ T cells through AMPK activation Sci Rep. 2019 9 11934

生薬のベルベリン(BBR)は、近年、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)産生活性化物質として抗炎症反応を誘導する様々な特性を持つことが示されています。本研究では、in vitroにおけるmucosal CD4+ T細胞活性化のメカニズムおよび炎症性腸疾患(IBD)のT細胞移植マウスモデルにおける炎症反応に対するBBRの効果について調査しています。BBRによるmucosal CD4+ T細胞のAMPK活性化がIBDの改善につながることを新たに示し、大腸炎症におけるAMPK活性の重要性を強調した。

Utility of liquid biopsy using urine in patients with pancreatic ductal adenocarcinoma. Cancer Biol Ther. 2019 Jul 22 1-6

近年、がん患者の血液や体液を対象としたリキッドバイオプシーが注目されているが、膵管腺癌(PDAC)の尿に着目したリキッドバイオプシーの報告はほとんどありません。本研究では、PDAC患者56名を対象に、治療前の尿と血漿からDNAを抽出し、droplet digital PCRでKRAS変異の解析を行い、変異検出率を検討し、PDAC患者における低侵襲な尿中リキッドバイオプシーの新たな可能性を明確に示しています。

Droplet digital PCR as a novel system for the detection of microRNA‑34b/c methylation in circulating DNA in malignant pleural mesothelioma. Int J Oncol. 2019 54(6) 2139-2148

悪性胸膜中皮腫(MPM)は、胸膜に発生するまれな悪性腫瘍であり、診断が困難であるため、予後不良の一因となっています。本研究では、MPM患者の循環DNAにおけるmiR-34b/cのメチル化を検出するために新たに開発したdroplet digital PCR (ddPCR) ベースのアッセイを紹介しています。本研究の結果は、循環DNAにおけるmiR-34b/cのメチル化は、MPM患者の疾患進行の予測に有望なバイオマーカーであることを示唆しています。

Rapid Acquisition of Alectinib Resistance in ALK-positive Lung Cancer with High Tumor Mutation Burden J Thorac Oncol 2019 14(11) 2009-2018

高選択的ALK受容体チロシンキナーゼ(ALK)阻害剤アレクチニブは、ALK陽性肺癌の標準治療薬であるが、一部の腫瘍は速やかに耐性を獲得します。本研究では、は、臨床サンプルを用いて迅速な耐性獲得に関連するメカニズムについて検討しています。腫瘍の高い変異負荷と不均一な腫瘍の進化が、アレクチニブ耐性の急速な獲得に関与している可能性があり、ロルラチニブの適時投与やALK阻害剤と他の受容体チロシンキナーゼ阻害剤との併用療法は、有効な戦略であるとしています。

Relationship between acetaldehyde concentration in mouth air and characteristics of microbiota of tongue dorsum in Japanese healthy adults: a cross-sectional study J. Appl. Oral Sci. 2019 27 -

アルコール飲料の摂取に伴うアセトアルデヒドは、発がん性物質として知られており、舌背部との関連も指摘されています。本研究では、口腔内空気中のアセトアルデヒド濃度と舌背部の細菌性状との関係を調査しています。口腔内空気中のアセトアルデヒド濃度は、細菌数、マイクロバイオームの多様性、G.sanguinis、V.parvula、N.flavescensの相対存在量と関連していることを明かにしています。

Draft Genome Sequence of Butyricimonas faecihominis 30A1, Isolated from Feces of a Japanese Alzheimer’s Disease Patient MRA 2019 8(23) e00462-19

本研究では、日本人のアルツハイマー病患者の糞便から分離された酪酸産生菌であるButyricimonas faecihominis 30A1のゲノム配列(ドラフト)を報告しています。

Proposal of new combination, Cutibacterium acnes subsp. elongatum comb. nov., and emended descriptions of the genus Cutibacterium, Cutibacterium acnes subsp. acnes and Cutibacterium acnes subsp. defendens. Int J Syst Evol Microbiol. 2019 69(4) 1087-1092

C. acnessubsp. elongatum comb. nov.の新しい組み合わせを提案しています。

Draft Genome Sequence of Porphyromonas gingivalis Strain 381 Okayama (381OKJP) Stock Culture MRA 2019 8(9) e01641-18

Porphyromonas gingivalis 381岡山株(381OKJP)のゲノム配列の報告する

Application of amplicon-based targeted sequencing with the molecular barcoding system to detect uncommon minor EGFR mutations in patients with treatment-naïve lung adenocarcinoma. BMC Cancer. 2019 19(1) 175

肺癌においてマイナーなEGFR変異はEGFRチロシンキナーゼ阻害剤治療後の獲得耐性につながるため、患者の変異状況を把握することは重要です。本研究では、非小細胞肺がん(NSCLC)患者におけるゲノムの不均一性を調べるために、ハイスループットシーケンスで分子バーコーディング(MBS)を取り入れることの利点を評価し、NSCLC患者の正確な遺伝子型を確立するためにMBSを使用することが可能であることを実証しています。

Donor-derived cell-free DNA is associated with acute rejection and decreased oxygenation in primary graft dysfunction after living donor-lobar lung transplantation. Sci Rep. 2018 18; 8(1) 15366

ドナー由来の無細胞DNA(dd-cf-DNA)は、死者ドナーからの肺移植後の拒絶反応のバイオマーカーとして有用ですが、生体ドナー肺移植では、血縁者からの小さなグラフトが短い虚血時間で移植されるため、dd-cf-DNAの検出は困難である可能性があります。本研究では、生体腎移植後早期の移植片一次機能不全および急性拒絶反応の診断にdd-cf-DNAの測定が果たす役割を検討することを目的と、dd-cf-DNAの血漿レベルの測定は一次グラフト機能不全の重症度をモニターするのに有用であり、血漿dd-cf-DNAはLT後の急性拒絶反応の診断のためのバイオマーカーとなる可能性があるとしています。

Panel-based next-generation sequencing identifies prognostic and actionable genes in childhood acute lymphoblastic leukemia and is suitable for clinical sequencing. Ann Hematol 2018 98(3) 657-668

急性リンパ性白血病(ALL)は、小児に最も多く見られる悪性腫瘍です。ALLの治癒率は大幅に改善されましたが、多くの患者が再発に悩まされ、ALLは小児がんによる死亡原因の第1位となっています。治癒率を向上させるためには、再発リスクの高い患者を正確に検出し、新しい標的治療を取り入れることが緊急に必要です。本研究では、再発ALL患者17名(生後3ヶ月から15歳)の診断用、寛解用、再発用のマッチングサンプルについて、150以上のがん関連遺伝子の安価で迅速な次世代シーケンサーによる解析を検討しました。この方法は、臨床的なシークエンスとしてすぐに適用でき、これらの患者のより良い管理、および小児ALLの生存率の改善の可能性につながる可能性があるとしています。

Comparative mutational evaluation of multiple lung cancers by multiplex oncogene mutation analysis. Cancer Sci 2018 109(11) 3634-3642

同期性またはメタクロナス性多発性肺癌(MLC)を呈する患者において、多発性原発肺癌(MP)と肺内転移(IM)を鑑別することは重要です。本研究は、同期性/メタクロナス性MLCの変異プロファイルを調査し、次世代シーケンサー(NGS)を用いて肺癌関連癌遺伝子20種のターゲットシークエンシングを実施し、ペア腫瘍の分類を病理組織学的評価と比較することを目的としています。病理組織学的評価に加えて、多重突然変異解析がMPとIMを区別するための有用な補完的ツールとなる可能性を示唆しています。

Combined effect of cabozantinib and gefitinib in crizotinib-resistant lung tumors harboring ROS1 fusions Cancer Sci 2018 109(10) 3149-3158

ROS1チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)クリゾチニブは、ROS1融合遺伝子を持つ非小細胞肺癌(NSCLC)患者に劇的な効果を示しますが、患者はこの薬剤に対して耐性を獲得します。本研究では、樹立したクリゾチニブ耐性細胞株を、phosphor-receptor tyrosine kinase arrayと次世代シークエンスによるRNA配列解析で網羅的にスクリーニングし、AXLの発現が上昇していることが明らかにしています。カボザンチニブとEGFR-TKIの併用は、ROS1融合遺伝子を保有する進行NSCLC患者に対する有用な代替治療戦略となる可能性があるとしています。

Osimertinib depletes EGFR T790M in the spinal fluid of patients with carcinomatous meningitis of lung adenocarcinoma harboring de novo EGFR T790M J Thorac Oncol 2018 13(8) e140-e142

肺腺癌(cT1bN2M0、ステージIIIA)が診断された患者に対して、EGFR T790Mの定量をオシメルチニブ投与前とオシメルチニブ投与2ヶ月後の2時点のCSF分析で、droplet digital PCRを用いて行ったものです。CSFの細胞診の結果と一致していました。

TRPM4 mutation in patients with ventricular noncompaction and cardiac conduction disease Cir Genome Precis Med 2018 11(5) e002103

進行性の心伝導障害を合併した左室非圧縮症患者において、TRPM4の機能喪失型変異を同定しました。

Simultaneous detection of ABL1 mutation and IKZF1 deletion in Philadelphia chromosome-positive acute lymphoblastic leukemia using a customized target enrichment system panel Int J Lab Hematol 2018 40(4) 427-436

小児フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の臨床成績は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)により大きく改善されたが、ABL1遺伝子変異やIKZF1欠失などのコピー数変異(CNV)など、遺伝子の状態は症例ごとに異なり、特に、ABL1キナーゼ変異を有するTKI耐性クローンには問題が残っている。本研究では、次世代シーケンサー(NGS)をベースにカスタマイズしたHaloPlexターゲットエンリッチメントシステムパネルを用い、小児Ph+ALL患者の血液疾患と関連する約160の既知の遺伝子を分析し、コーディングミューテーション、インデル、CNVを同時に検出することが可能であるとしています。

Tumor-suppressive effect of LRIG1, a negative regulator of ErbB, in non-small cell lung cancer harboring mutant EGFR Carcinogenesis 2018 39(5) 719-727

上皮成長因子受容体(EGFR)は、ErbB(HER)ファミリーの一員であり、発がん性のドライバー変異として一般的に認められ、非小細胞肺がん(NSCLC)の治療の標的です。Leucine-rich repeat and immunoglobulin-like domain protein-1 (LRIG1) は細胞表面タンパク質で、ErbB (HER) ファミリーのネガティブレギュレーターです。本研究では、NSCLCにおいてLRIG1の発現量が非悪性腫瘍の細胞や組織よりも低く、EGFRの発現およびリン酸化レベルの低下と関連していることを示しています。これらの結果は、LRIG1がEGFR変異型NSCLCにおいて重要な腫瘍抑制効果を発揮し、新規治療ターゲットとなる可能性を示唆している。

MET or NRAS amplification is an acquired resistance mechanism to the third-generation EGFR inhibitor naquotinib Sci Rep 2018 8(1) 1955

オシメリトニブは、第3世代の上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)として、EGFR T790M変異を有する非小細胞肺がん患者の標準治療です。しかし、必然的に獲得抵抗性が発現するため、次世代治療戦略が求められています。本研究では、新規EGFR-TKIであるnaquotinibに対する耐性のメカニズムを調査し、新しい治療戦略を開発することを目的とし、MEK阻害剤とnaquotinib併用の臨床評価は、オシメルチニブ耐性肺腫瘍において検討する価値があるとしています。

Draft Genome Sequences of Aggregatibacter actinomycetemcomitans Strains 310a and 310b Genome Announc 2017 5(47) e01282-17

Aggregatibacter actinomycetemcomitans310a株と310b株のドラフトゲノムを報告しています。

外国産コムギ品種を識別する技術の開発 DNA多型 2017 25 68-71

Effects of cold ischemia on RNA stability and quality of lung tissues based on Standard PREanalytical Code categorization Biopres Biobank 2017 15(5) 484-486

低温虚血がサンプルの安定性と品質に及ぼす影響についてはまだ不明であり、本研究では、手術で採取した肺組織40個を3時間以内に凍結させ、RNAの安定性と品質に及ぼす影響を調べています。1時間から6時間の低温虚血期間において、RINに統計的な差異がない、あるいは変化が少ないとしています。

Estimation of age-related DNA degradation from formalin-fixed and paraffin-embedded tissue according to the extraction methods Exp Ther Med 2017 14(3) 2683-2688

FFPE組織から抽出されたDNAは一般に損傷しており、長期保存はDNAの品質に影響を与える可能性があり、FFPE 組織に対する長期保存の影響を解明し、FFPE 組織から DNA を抽出する技術を評価することが重要です。本研究では、QIAamp DNA FFPE Tissue Kit(QIA)を用いたシリカ結合DNA収集法とWaxFree DNA extraction kit(WAX)を用いた2種類のDNA抽出技術でFFPE組織サンプル中のDNAの収量、純度、完全性を評価しています。

PIK3R1Met326Ile germline mutation correlates with cysteine-rich protein 61 expression and poor prognosis in glioblastoma Sci Rep 2017 7 7391

膠芽腫は致死的な脳腫瘍であり、予後予測マーカーを同定する研究が活発化しています。以前の研究で、システインリッチタンパク質61(CCN1)の発現量が多い患者の無増悪生存期間と全生存期間の中央値は、CCN1の発現量が少ない患者よりも有意に短いことを示しました。次世代シークエンスとにより、膠芽腫ではPIK3R1 Met326IleがCCN1高発現群でより頻度が高いことが示され、この変異は、対応する血液検体でも検出されました。PIK3R1 Met326IleはCCN1発現および予後不良と相関しているとしています。

Possible macrophage activation in melanoma patients receiving combined kinase inhibitortherapy following anti-PD-1 therapy: a cytokine profiling study of two cases Ann Oncol 2017 28(10) 2624-2625

抗PD-1療法後にキナーゼ阻害剤併用療法を受けたメラノーマ患者のサイトカインプロファイリング研究

Optimal method for quantitative detection of plasma EGFR T790M mutation using droplet digital PCR system Oncol Rep 2017 37(5) 3100-3106

EGFR 変異を有する患者は、当初 EGFR-チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に反応するが、腫瘍は最終的に EGFR-TKI に対して耐性を獲得する。最も頻繁に報告されているメカニズムは、EGFR T790M変異であり、本研究では、血漿中の循環セルフリーDNA(cfDNA)から得られるEGFR T790Mの変異検出アッセイについて、droplet digital PCR(ddPCR)システムを用いて最適条件を検討しています。臨床血漿試料では、ddPCRによりT790Mアレルを感度42.8%、特異度97。3%で検出することができ、PNA-LNA-ddPCRクランプ法を用いたddPCRは非侵襲的なT790M変異の検出法として有望であるとしています。

Interaction of cytokeratin 19 head domain and HER2 in the cytoplasm leads to activation of HER2-Erk pathway Sci Rep 2016 23;6 39557

HER2は受容体型チロシンキナーゼであり、肺がんを含むいくつかの悪性腫瘍において活性化変異や増幅を介した発現上昇が確認されています。本研究では、サイトケラチン19(KRT19)が細胞膜の内側でHER2と結合し、HER2のリン酸化および下流のErk関連経路が活性化されることが明らかにしています。また、HER2陽性の肺がん細胞ではKRT19が高発現し、KRT19とHER2は細胞膜に共局在していました。KRT19は細胞内でHER2と結合し、HER2の活性化に重要な役割を担っているとしています。

Draft Genome Sequence of Bifidobacterium lemurum DSM 28807T Isolated from the Gastrointestinal Tracts of Ring-Tailed Lemurs (Lemur catta) Genome Announc 2017 5(8) e01656-16

ワオキツネザルの消化管から分離されたBifidobacterium lemurum DSM 28807T株のゲノム配列ドラフト報告

Comparative genome analyses of Mycobacterium avium reveal genomic features of its subspecies and strains that cause progression of pulmonary disease Sci Rep 2017 7 39750

非結核性抗酸菌症(NTM)による肺疾患は、世界的に増加しており、Mycobacterium aviumは、ヒトおよび動物において最も臨床的に重要なNTM種で4つの亜種から構成されています。本研究では、M.aviumの遺伝的背景と多様性、および疾患におけるその役割に関する理解を深めるため、M.avium 79株の比較ゲノム解析を実施しています。進化の過程で水平伝播により獲得されたと考えられる各系統特有の遺伝子の存在が明らかとなり、M.aviumの病原性や宿主域の特徴を説明する潜在的な遺伝子が同定された。

Utility of serum DNA as a marker for KRAS mutations in pancreatic cancer tissue Pancreatology 2017 17(2) 285-290

近年、リキッドバイオプシーと呼ばれる、末梢血中のがん特異的DNAの検出が報告されているが、の多くは血漿を試料として用いているが、血清も同様に有効に利用できるかどうかは不明である。本研究では、デジタルPCRを用いて、膵臓癌患者の血液中の循環DNA中のKRAS変異を検出するために適した試料を明らかにすることを試みています。血清および血漿は、末梢血中の癌特異的DNAを検出するための良好な材料であり、血液由来DNA中のKRAS変異の有無は、膵臓癌患者の予後バイオマーカーとして利用できる可能性があることが示されています。

Draft Genome Sequence of Probiotic Lactobacillus acidophilus Strain L-55 Isolated from a Healthy Human Gut Genome Announc 2016 4(6) e01357-16

健康なヒトの腸から分離されたLactobacillus acidophilus L-55株のゲノム配列のドラフト報告

Relapsed infant MLL-rearranged acute lymphoblastic leukemia with additional genetic alterations Pediatr Blood Cancer 2016 63(11) 2059-2060

遺伝子変異を追加した再発乳幼児MLL再配列型急性リンパ芽球性白血病のケースレポート

Primary pulmonary melanoma: a report of two cases World J Surg Oncol 2015 13 274

悪性黒色腫は難治性の悪性腫瘍で、予後は芳しくなく、一般に皮膚から発生、肺原発悪性黒色腫の症例は稀で、本院では限局した原発性肺悪性黒色腫の2例を外科的切除で治療しました。皮膚悪性黒色腫はBRAF遺伝子に活性化変異(V600E)を有することが多いが,本症例ではBRAF変異は検出されず、肺がん関連20遺伝子を標的としたシークエンスパネルを用いて、体細胞変異の可能性があると思われるp53変異を2例のうち1例で検出されました。今後の分子生物学的解析により、肺原発悪性黒色腫の特徴が明らかになる可能性があるとしています。

Detection of K-ras gene mutation by liquid biopsy in patients with pancreatic cancer Cancer 2015 121(13) 2271-2280

血清中の無細胞循環腫瘍DNA(ctDNA)は、非侵襲的ながん診断の有用な候補と考えられています。本研究では、膵臓癌患者を対象に、デジタルポリメラーゼ連鎖反応によるctDNAの遺伝子解析の臨床的有用性を評価しています。ctDNAの解析は、膵臓癌患者における変異を検出するための新しい有用な方法であり、この非侵襲的な方法は、膵臓癌の診断および生存率予測の新しい戦略として大きな可能性を持っているとしています。

Acquisition of cancer stem cell-like properties in non-small cell lung cancer with acquired resistance to afatinib. Cancer Sci. 2015 106(10) 1377-84

アファチニブはEGFR T790M変異に対して有効である非可逆的な上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)ですが、獲得耐性が臨床使用において観察され、耐性メカニズムの解明と克服は重要な課題です。本研究では、アファチニブ耐性細胞株を樹立し、耐性メカニズムを検討しています。EGFR-TKIに対して獲得耐性を持つ細胞において、MET増幅、EMT、幹細胞様の特徴が観察されることを明らかにしており、この知見は、EGFR-TKIに対する耐性を克服するための手がかりとなる可能性があるとしています。

Low frequency of drug-resistant virus did not affect the therapeutic efficacy in daclatasvir plus asunaprevir therapy in patients with chronic HCV genotype-1 infection Antivir Ther 2015 21(1) 37-44

直接作用型抗ウイルス剤(DAA)の有効性は、薬剤耐性の発現により損なわれ、耐性関連ウイルス(RAV)と治療成績の関連は十分に理解されていません。本研究では、治療前の血清および肝組織中の非構造(NS)領域3および5Aのウイルス配列をダイレクトシークエンス、次世代シークエンス(NGS)およびPCR-invader法で調べ、ASV+DCV療法の治療成績予測における薬剤耐性の重要性を評価しています。低頻度のRAVはASV+DCV療法の治療成績に影響を与えない可能性があり、Deep SequencingおよびPCR-invader法は、ASV+DCV療法において臨床的に重要なRAVを検出することができるとしています。

シイタケ(Lentinula edodes)におけるレトロトランスポゾン挿入多型を利用したHigh-Throughput な品種判定マーカーの開発 DNA多型 2015 23 34-38

Construction of a linkage map based on retrotransposon insertion polymorphisms in sweet potato via high-throughput sequencing Breeding Science. 2015 65(2) 145-153

サツマイモ(Ipomoea batatas L.)は、多数の染色体(2n = 6x = 90)を持つ交雑六倍体種で、は世界で最も重要な作物の一つであるが、その遺伝的複雑さと全ゲノム配列の欠如が相まって、本種の遺伝的解析が妨げられてきました。本研究では、「パープルスイートロード」(PSL)と「90IDN-47」品種の交配から得られたマッピング集団を用いて、レトロトランスポゾン挿入多型に基づく遺伝連鎖地図の構築を行っています。本研究の試みは、レトロトランスポゾンを用いたマーカーがサツマイモの連鎖地図の構築に有用であることを示すものです。

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Snapshot of OKADAI BIOBANK