BMC Cancer. 2020 Dec 3;20(1):1188.
Liquid biopsy for patients with IBD-associated neoplasia
炎症性腸疾患(IBD)関連新生物の内視鏡診断では、炎症のために診断が困難な場合があり、感度の高い腫瘍バイオマーカーもありません。本研究では、リキッドバイオプシーを応用した新しい診断法の開発を目指し、腫瘍組織と非腫瘍組織について、次世代シーケンサーを用いて48のがん関連遺伝子を解析し、同時に、循環腫瘍DNA(ctDNA)をデジタルPCRで解析して標的遺伝子の変異を調べています。対象の10人中7人(70%)の腫瘍組織サンプルが変異陽性であり、これら7名の患者の血液中にも同じ変異が検出されが、残りの3名の患者の血液からは、変異が検出されませんでした。血中リキッドバイオプシーは、IBD関連新生物の非侵襲的診断のための新しい方法となるとしています。