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お知らせ

【論文】バイオバンクの次世代シークエンサーライブラリ作製(NGSライブラリ作製)、を利用した研究論文が発表されました。

The ISME Journal. 2024 18(1).

Rhizoviticin is an alphaproteobacterial tailocin that mediates biocontrol of grapevine crown gall disease

自然界において細菌同士は養分や住処を競合しており、競争相手に打ち勝つ手段のひとつとして抗菌物質が使われます。特に、近縁種に対して作用するものはバクテリオシンと呼ばれ、これには低分子化合物の他に頭部を欠いたファージ(テイロシン)などが含まれます。農業では土壌に生息する植物病原菌が原因となる病害を抑制するための方法として微生物農薬が利用されます。これには、病原菌を抑える拮抗菌が利用されますが、本論文では、Allorhizobium vitisが原因となるブドウ根頭がんしゅ病を抑制できるA. vitis VAR03-1の拮抗作用が調査されました。その結果、本菌の生物防除活性の決定因子として、リゾビティシンと名付けられたテイロシンを報告しています。リゾビティシンはアルファプロテオバクテリア綱では初のテイロシン発見例であり、テイロシンの進化的ダイナミクスの理解を進めるとともに、リゾビティシンやその生産株を植物病害防除に利用するための科学的基盤を提供するものであるとしています。

Snapshot of OKADAI BIOBANK